ブリヂストンスポーツがゼクシオプライムに対抗して発売したローヘッドスピーダー向け高級モデルの2代目。初代から妥協を許さないブリヂストンの技術の粋を集めたフラッグシップモデルで、どうしてもゼクシオの牙城を崩したかったブリヂストンの渾身の力作である。
RatingGateでもかなり評価が高いがこれだけ高性能なのにイメージが先行してどうも売れ行きが芳しくない。
クラブ自体はヘッド、シャフトの同時開発でスイングダイナミクステクノロジーという独自の理論によって設計され、前モデルよりも0.25インチ長尺に制作している。

一言で表現すると非常に高い。ヘッドの弾きも良く何より純正シャフトの出来が素晴らしい。実際にワッグルしてみると優しく感じるが、しっかり降ってもきっちりヘッドが帰ってくる芯の強さとレスポンスの速さをもつ。シャフトがヘッドスピードを上げてくれる事を実感できた。
ただ仕方のないことだが反発係数は平凡であった。GST計測で1.40が精一杯。
また9.5度でもボールは上がりやすいのでふける人は注意。

ヘッド形状は少し右に押し出しそうだが実際に球の出だしはまっすぐ飛んでくれる。ロフトが寝ると少し左に出る傾向がある。ヒールヒットでもトゥヒットでもボールは中央に帰ってくる。トゥヒットではボールが重くなり反発力は変わらない。
またヘッドは大きく安心感があり初心者にも好印象であった。

シャフトが弾くのでやはり一発の飛距離を求めるモデルという印象である。玄人好みの方向性は出しづらい。

ヘッドが異形であるのでアスリートは違和感があるかもしれない。フックフェースに慣れてしまっている人は最初右に飛び出しそうに思うだろう。9.5度ではストレート。扁平な分だけ大きく感じるが長尺でプラスマイナスゼロ。ヘッド自体も長尺を意識している事がわかる。

柔らかく適度な金属音。ビキっという感じ。芯に当たらなくてもあまり嫌な感触は残らず、初心者は見分けがつかないかもしれない。

35-50まで大丈夫だがロフトが9.5度までなのでボールが浮きやすい人は注意が必要である。購入する前に必ず試打して欲しい。

前述したようにヘッド、シャフトとの一体設計であるため、標準シャフトとの相性が抜群である。ネットではカスタムシャフトも多く発売されているがそれに手を出したのではブリヂストンの技術の粋をみすみす捨てているようなものである。強く標準スペックをお薦めする。

デザインはシンプルかつ高級感があり飽きの来ないデザイン。全く奇をてらったところがなく日本製ゴルフクラブの王道と行っても良いだろう。塗装ももちろん丁寧で製品の均一性も高い。

※飛距離の基準について

 H/S 42m/s以下の方

 H/S 43〜46m/sの方

 H/S 47m/s以上の方

※Fitting Mapでは、各要素のが縦に一直線に並ぶほどバランスが良い設計とみなされます。

クラブ新製品発売時期で情報収集をしている時に敢えて2013年モデルを紹介したのは、総合性能でかなりの高評価であったことと、マークダウンにより市場の発売価格が下がり→ブリヂストン PHYZ（ファイズ）ドライバーこの時期の紹介がユーザーの利益につながるとの判断からである。 楽天などのショップで60%以上の値引き額で販売され始めた。
さてその総合性能であるが、まず一球打っただけでこのクラブは飛ぶと確信出来る。それだけ飛距離性能が高いのだ。是非長尺でチャレンジをしてもらいたい。長尺モデルでこれよりバランスの優れたモデルは存在しないだろう。プロパーの中では最高ランクの製品である。 最近は色々チューニング出来るモデルが人気であるが、このクラブはここしかないという最高のバランスのセッティングで設計している自信が漲る。特にローヘッドスピーダーのプレイヤーの方は自分のクラブとこのファイズをゴルフショップでうちヘッドスピードを比べてみよう。きっとスピードアップする人がたくさんいることだろう。さすれば即買いもやむを得ない。